2章 なりたい自分になる
僕の言葉により
「刺激が欲しい」と言ってしまったばかりに、こういうことが起きたのだと僕は信じています。このことをきっかけに、言葉について考えました。そして人生について考えたのです。
今は「よい刺激が欲しい」と言っています。その方がいいですからね。言葉は慎重に発してください。自分が納得する言葉を発してください。その通りになってしまいますから。あなたは現状に満足していますか? これでいいと考えていますか?
「満足しています」と言うなら僕は何も言いません。周りの人たちも何も言わないでしょう。
もし現状に満足していないのなら、「これでいいわけがない」と言いましょう。自分がなりたい自分を想像してください。
自分の思い浮かべた理想の未来を惜しげもなく言葉にしてください。理想の言葉を言うことが必要ですよ。心が落ち込んでしまう言葉は言わないことです。
「幼い頃なりたかった職業は○○です」「こういう大人になりたかった」「自分の性格をよりよく変えたい」等々あるでしょう。そういった理想を言ってください。そして、書いてください。
僕は鏡に向かいこう言っています。「僕ってかっこいいなぁ。僕ってモデルみたいだよな」って、「気持ちわるー」とか言わないでください。こうやって文章にしてしまいましたが、自分の部屋で言っているだけですから。けっして人前では言っていませんよ(笑)。
実験台の上の自分
僕は自分自身を使って、どうしたら人間は幸せになれるのだろうか、という実験をしていこうと思いました。そして、言葉を発していると本当に現実になるのかどうか、僕は自分の心と体で実験しているのです。
言葉にするとそれはかなうのかどうか、どんどんやってみることにしました。そうしたら、少しだけ残っていた怒りや寂しさ、そして悲しさの感情が吹っ飛んでいきました。何だかとてもワクワクしてきました。
まず理想の自分を思い浮かべました。それをどんどん書き出すことにしました。書くことは自由ですから、とにかく書いてください。そして実験台の上に乗ってください。実験台にあおむけに寝そべるのです。
そこに博士が現れます。僕のイメージは『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のドクなのです。その博士がこう言うのです。
「書き出した言葉を、声に出して言ってみなさい」
僕は従います。言葉を発します。するとどうでしょう。実験台がくるくる回って、どんどん加速がついてきて僕は目が回ってしまい、思わず目をつむってしまいました。
やがて回転速度は落ちてきて、止まりました。僕はゆっくりと目を開けました。爽快な気分です。
博士は僕をのぞき込みながらこう言ったのです。「実験は成功だ」そうです。発した言葉が現実のものになっていたのでした(あくまでもイメージです)。
まな板の上の鯉ではないですよ。まな板の上の鯉とは、「どうにでもしてくれ」ってなすがままになってしまうことです。僕がしているのは実験ですからね。