【前回の記事を読む】共働き夫婦、子ども3人。幸せな日常がある日…「夫が半身不随」
第一部 私と家族と車イス
現在は、看護師を退いて自営業をやっている。リンパ整体師をしている。私のリンパ生体は心と体を互いに鍛える時間として共有している。今では、とても大切な仕事になった。そして、リンパ整体師のインストラクターでもある。看護の経験を少しでも活かすという意志からだ。覚悟して辞めた。簡単なわけではなかったが、簡単だということにしておきたい。私たち夫婦が不本意な形で辞職したことで迷惑したのはお互いの職場である。
常に今でもこれからも、なまくらをせず私の責務は、二人前以上働いていくことを恩返しとみなしている。分岐点は誰でもいつでも予期しない人生で訪れる。人生はきっと、そんなもんだと噛み砕いたからだ。悔しさを噛み締めて悔しさを、噛み砕いた結果の最善だった。
優先度の高い我が家の問題点というと、核家族であり、チビっ子たちがいて、夫が帰宅したら介助が必要となる家庭であること。最善を考えて、その時必死に絞り出した答えから、看護師を退いた。その時まさしく、周りに相談しながら私は、最後に神様に尋ねたのではなく、『辛いからこそ人任せに判断を委ねる』のではなく、私の意志で決めようと、私へ問いかけた。
私がどうしたいのかを大切に考えた。誰のために、そして私のために。
やるか? やらないか?
やってみる? やれそうか?
やっていくしかないか?
逃げるか? 逃げないか?
そのときは私の最善の選択は、「やっていくしかない」だった。