事件のあった日の朝、いつものように翼君の家のチャイムを鳴らしたのに、反応がなかった。翼君のお母さんは仕事に出ていて、家には翼君しかいないはずだった。もう一回押してみてしばらく待っても、やはり翼君は出てこない。学校に遅刻するので、諦めて通学路を走った。なんで先に行っちゃったのかと怒りを地面に叩きつけるように走った。結局、遅れて入った学校にも翼君はいなかった。先生が翼君はお休みだよと笑いかけてくれた…
[連載]彼のために人を焼く
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小説『彼のために人を焼く』【第2回】暮山 からす
【小説】一緒に学校に行くはずが、家には誰もおらず…学校も欠席
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「なんで帰らんの」「家がつまらんけ」…夕暮れの公園で出会った2人
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