一生よろしくお願いします、は確かに重い。でもママちゃんがいなくなることを想像すると涙が出てくる。これは本当だ。あのママちゃんがいなくなる。私は一人になる。この十四年、恋も結婚もしてこなかった。もちろん子どももいない。それ以上に生活に介護に仕事に精一杯だった。そしてもし今、私が守り続けてきたママちゃんがいなくなったら、私はどうなってしまうのだろう。ひとりで生きていけるのだろうか。いや、自分のことよ…
[連載]エスケープ[コンテスト大賞特集]
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エッセイ『エスケープ[コンテスト大賞特集]』【最終回】横山 空
親の介護をする私は、偉いのだろうか、優しいだろうか。母と生きる日常に帰ることを決めた。
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エッセイ『エスケープ[コンテスト大賞特集]』【第5回】横山 空
高次脳機能障害の母と共に歩んだ14年。倒れるまで働いた母を、今度は私が支えたかった。
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エッセイ『エスケープ[コンテスト大賞特集]』【第4回】横山 空
母の介護から離れ、冬の海で煙草をふかす。日常と違う場所で母の重さから逃げ出したかった。
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エッセイ『エスケープ[コンテスト大賞特集]』【第3回】横山 空
介護の日々から離れ、あてどない一人旅。母の相手をして過ぎていった時間を振り返る。
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エッセイ『エスケープ[コンテスト大賞特集]』【第2回】横山 空
母の言う、「一生一緒にいようね。」という言葉に、私は頷けなくなっていた。
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エッセイ『エスケープ[コンテスト大賞特集]』【新連載】横山 空
高次脳機能障害を持つ母と二人で暮らす。都合のいい記憶と、不思議な行動。