高崎クラブの会員増強の実践事例
僕がクラブの会長になって会員増強のために実践してきたことはいろいろあるが、その多くは会員増強の障壁の原因を解消するためのものだった。結果を先にお話しすると、僕がクラブ会長を務めた一年で、クラブの会員数は六四人から一一五人になった。つまり五一人の純増に成功したのだ。
特に、女性会員の数はゼロ人から七人になった。ここから高崎クラブは増加に転じ、五~六年経ったいまでは会員数一四○人(うち女性会員一四人)に成長している。うちの地区ではナンバーワンのビッグクラブになった。またクラブ幹部の多くは、僕の年度で入ってきた会員が務めるまでになった。そのうちの何人かは地区にも出向し活躍している。そのキッカケを産み出すことができて僕は本当に嬉しく思っている。
さて、会員増強のために実践した諸方策を説明しよう。
毎月開催した「夜間・会員増強会議」
ここでのポイントは、まず会議を毎月一回必ず開いたということだ。これにより、会長の会員増強へ取り組む本気度が会議の構成員に伝播される。僕は常に言った。
「僕はこの一年間、会員増強に本気で取り組む大バカになる。君たちはせめて小バカになってくれ」
会議の開催時間は、皆が集まりやすい夜間にした。もちろんアルコール付きだ。その費用はすべて会長の自腹だ。クラブの予算の範囲外で行う秘密の会議というシツラエを採ったのだ。会議の構成員には、委員長ほか五~六人、すべて僕より若く、巷に友人の多そうな性格明朗な人を選んだ。
僕の言うことは何でも聞いてくれる、会議の意思統一が図れる最強の軍団を作った。年輩者を会議から外したのは、年輩者の付き合いの範囲内にはもうロータリーに入ってくるような知り合いは居ないだろうと確信したからだ。自分のことに置き換えてみれば一目瞭然、僕の周りにはこの年齢になって新しいこと(ロータリーに入ろう)を始められる友人はまずいない。
新しいことを始めるにはそれなりのガッツ、ヨイショ・パワーが必要なのだ。ただ、当地区では最近八二歳の新会員が入ったクラブがある。僕の認識を新たにしてくれた嬉しい実例だ。