サッと身体を洗い流して、私が湯船に浸かるタイミングで、一矢纏わぬ身体になった叔母がニヤニヤしながら浴室に入ってくる。
「いいじゃん。ママとは入ったことないんだもん」
「ってことは、哲ちゃんは女の人の身体がどうなっているのか知らないんだ」
悪戯っぽい目で私の顔を覗き込みながら、手にボディソープをたっぷりとって両足の付け根にある薄い茂みのところを丁寧に洗い始める。
思わず私はそれを凝視してしまう。頭ではわかっていたけれど、女性には自分にあるべきものが付いていないからだ。
「ねえ、この中がどうなっているのか、見たいんでしょう?」
「……」
思っていることを見抜かれた私がもじもじしていると、叔母は信じられないようなポーズをとる。
私の方を向いて両肘と尻を床につけると、両足を私の目の高さまで持ち上げ大きく開脚したではないか。
「はい、ではこれから性教育の授業を始めます」
叔母が指で自分の花弁を開くと、ピンク色の内部があらわになる。
「……で、ここは赤ちゃんが通って出てくるところよ」
初めて見るその部分は想像していたものよりもグロテスクな感じで、なんとなく気持ち悪くもなってきた。それなのに、湯船の中の私の愚息はなぜか少しだけうずき始める。
でも、それは成人した男が感じるように欲情したからでは断じてない。
幼い私にも、本能としての性欲が備わっていたというだけのことなのだと思う。