小説 『終恋 [人気連載ピックアップ]』 【第10回】 高生 椰子 「ええやん、妊娠せえへんから」…初めての経験は、生理中に終わった。――彼は茶道部室に私を連れ込み、中から鍵を閉め… 【前回の記事を読む】賞味期限切れ、長い間バージンロード、下腹ポッコリ、垂れた貧乳…そんな私に元カレが「あなたの懐かしい温かさを感じたい」二人の大人への階段、第1段階はこのようにクリアした。それから二人は何度も第1段階を繰り返し練習した。さて、次はどうするのか、きっと彼はアダルト雑誌か何かを買って勉強したに違いない。それは第1段階のテクニックがどんどん上達していったから、私は彼に練習台にされている…
小説 『海辺のレクイエム』 【第11回】 源 久 「私の似顔絵が欲しい。それから祐介君のものも」彼は荻窪の自分のアパートに、初めて彼女を招き入れた 【前回の記事を読む】「遺影を私に描かせてもらえませんか」――彼は恨みを抱いたまま死んでいったはずだ。詫びたい気持ちに駆られ、彼の母親に…その日の夕刻、祐介は再び安田の家を訪れた。玄関先には忌中の文字が入った白い提灯が吊るされ、花輪も並べられていた。喪服姿で正座する安田の両親に挨拶した。母親に写真を返し、茶色の紙に包んだ額入りの絵をそっと手渡した。通夜が始まるその前に、安田の母親は祐介の描いた肖像…