GLO主催『GLO新人賞』
この度、ゴールドライフオンライン(以下「GLO」)主催の『GLO新人賞』(以下「本コンテスト」)において、受賞作品が決定いたしました。
今回は『GLO新人賞』と題して、特定のテーマに縛られず、Webメディアだからこそ輝く作品を募集いたしました。
前回のコンテストのような「空想の世界」とは対照的に、「闘病記録」や「家族のエピソード」を軸とした、「今、この場所で生きる人々に響くリアリティ」を備えた作品が数多く寄せられたのが印象的でした。
どれも細部までこだわり、想像を広げ、心をときめかせながらお書きいただいたことと存じます。
いずれも甲乙つけがたい作品でしたが、下記の通り選定いたしましたので、ここに発表いたします。
受賞作品
大賞
『記憶のなかで生きる』
著:厚切り ゆかり
優秀賞
『治すより、付き合う―数値と生活を記録』
著:弓庭 柔悟
特別賞
『ヘルメスの遺児』
著:小林 正仁
GLO編集部よりコメント
大賞:『記憶のなかで生きる』 著:厚切り ゆかり 様
記憶を忘れていく母との日々のなかで、繰り返される「ありがとう」——当たり前の日常の尊さを再認識する物語。
母の認知症という、誰もが直面しうる切実なテーマに対し、飾り立てない誠実な筆致で向き合った秀逸な一作だ。日常の何気ないやり取りのなかに象徴的に散りばめられた感謝の言葉は、読者の心に深く浸透し、「今、ここにある時間」がいかにかけがえのないものかを問いかける。
どの回から読み始めても物語の世界へ没入できる構成の巧みさと、序盤のエピソードを鮮やかに回収する高い完成度は圧巻! 読者との深い共鳴を呼び起こす強いメッセージ性と、Web連載としての圧倒的なポテンシャルを兼ね備えた、今こそ読まれるべきヒューマンドラマである。
優秀賞:『治すより、付き合う―数値と生活を記録』 著:弓庭 柔悟 様
急性腎不全で緊急搬送され、IgA腎症と診断された主人公が、入院・投薬を乗り越えながら生活を再構築していくリアルな闘病記 。数値の変動や薬の副作用に翻弄されつつも 、病棟を「むくみ村」と呼び、自らを「歩くグラフ」と客観視するシニカルでコミカルな視点が光る。
重苦しくなりがちなテーマを軽妙洒脱な筆致でエンターテインメントへと昇華させる手腕が見事だ。「完治」を目指す苦闘ではなく、病を人生の一部として「向き合い、付き合っていく」という新たな視点は、多くの読者に明日への活力を与えてくれる。
特別賞:『ヘルメスの遺児』 著:小林 正仁 様
「狡猾な刑事」が挑む、死体なき殺人の謎。視覚的な心地よさと物語の引力が同居する、本格刑事ドラマ。
城東警察署の刑事・小林は、検挙のためなら強引な手段も厭わない「狡猾な悪魔」。ある日、アイドルのライブ会場で死体を見たという少女たちの通報を受けるが、現場から遺体は消え、血痕すら残されていなかった。執念の捜査の末に小林が辿り着いた、芸能事務所の闇に隠された衝撃の真実とは——。
Web連載での読みやすさを追求した視覚的な文章構成と、澱みのない物語の勢いが素晴らしい! ミステリーというジャンルにおいて、確かな読み応えと「続きが気になる」牽引力を見せた意欲作だ。
総評
今回の「GLO新人賞」では、読者の心に深く根を下ろす「切実なリアリティ」や、日常の裏側に潜む「真実」を捉えた作品を広く募集いたしました。 介護や闘病といった逃れられない現実への誠実な向き合いや、事件の深層に迫る鋭い洞察など、作者それぞれの独自の眼差しが光る、体温の宿った物語が数多く寄せられました。どの作品も、Web連載を意識した丁寧なプロットと繊細な心理描写が際立ち、皆様の創作への情熱に選考委員一同、深く感銘を受けました。
今回惜しくも受賞に至らなかった作品にも、それぞれに素晴らしい個性と魅力がありました。
あらためて、GLO主催『GLO新人賞』へのご応募、ありがとうございました。
受賞作品につきましては、5月1日(金)より連載開始です! 是非お楽しみに!
二次募集の締め切りは4月30日(木)までを予定しております。皆様のご応募を心よりお待ちしております。