近くのクリニックも予約は混んでいて、二週間先の予約がとれて受診を待ちました。その間も血尿は続いていて、尿の色は濃い赤だったり、薄い赤だったり、全く赤は認められなかったりいろいろでした。濃い赤の時は何とも言えない不安が心のどこかをよぎり、全く赤が感じられなかった時はほっとしました。
待ちに待ったクリニックでの初診の日は、予約してからの症状の変化を医師に話し、採血と採尿の結果が出る二週間後の予約をして帰宅しました。
二週間後に血液と尿の検査結果が出た段階での診察では、尿に血液は認められなかったのですが、血液検査の結果PSA(前立腺特異抗原)の値が三桁で前立腺がんの可能性が非常に濃厚とのことで、二週間後に予約をして前立腺の超音波映像をとりました。
超音波映像では前立腺がかなり肥大していて、前立腺がんの疑いがあるのでMRI検査が必要とのことでした。設備のある病院を紹介され、二週間後にMRI検査を受けました。
MRI検査の結果は、検査を受けた病院から最初に診療を受けたクリニックに電子情報として送られ、一週間後に結果の伝達があり、前立腺がんが確実なので、さらに検査設備の充実した総合病院で検査が必要とのことで、診療科目が揃っている総合病院(さやま総合クリニック)を紹介されました。その病院は、私が診察券を持っていて最初に電話をした総合病院でした。
総合病院では、血液検査、尿検査、CT撮影、生検、残尿測定検査(超音波)、心臓超音波検査、針生検、MRI検査を行い、前立腺がんであることが確定しましたが、幸い骨への転移はありませんでした。
検査の後、埼玉石心会病院に入院(三泊四日)して、両側精巣摘出手術を受けました。
手術後はカソデックスを毎日服用し、定期的に診察を受けています。一年後にはPSAの値は一桁まで下がりましたが安全域には達していません。経過観察の段階です。前立腺がんは進行が遅いそうなので、病害による寿命と加齢による寿命とを天秤にかけた時、加齢による寿命の方がバランスに与える影響が大きいと思われるので、再発についてはあまり神経質にはなっていません。
私が前立腺がんの手術をした丁度一か月前、妻が天に召されました。
多くの動物は、種の保存のために精子と卵子が巡り合い、受精した卵は細胞分裂を繰り返して次世代の子孫を誕生させます。
受精卵は分裂の過程でいろいろな臓器や身体の部位に分化し、心臓もこの過程で作られ、ある時劇的に拍動を始め、一生の間に数十億回拍動を続けて、ある時静かに拍動が止まります。本当に神秘的なことです。
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