序文
「もっとわかりやすく、もっと面白く」
こんなコンセプトで、私は第2集の発刊を決意しました。面白くとは、「興味深く」という意味と「面白おかしく」という意味の二つを掛けてます。思いどおりに書けたかなぁ?
まず最初に、この本を第2集と認識した上でお読みくださった方には、このように申し上げます。
「こんにちは、お元気でお過ごしでしたか? かつてはこの本の第1集をお読みくださってありがとうございました。お久しぶりですね」
そしておそらく大多数を占めるであろう「初めてこの随筆を手に取ってみたら結果的に第2集だった、第1集があったとは知らなかった」という人にはこのように挨拶させていただきます。
「はじめまして、この本に興味を抱いてくださいましてありがとうございます」
私は、愛知県春日井市の内津峠(うつつとうげ)の麓の竹やぶの畔(ほとり)にある『障がい者支援施設夢の家』の入居者の岩田要至(いわたようじ)と申します。まことに不本意ながら、かなり重めの中途身障者です。精神的には何とか辛うじて平常心を保ててます(たまに怪しい時もあるけど)。
私は電動車椅子の乗り手です。比較的に不自由してます(誰と比べた?)。でも不自由の自覚は少ないです(誰のお陰? 介護士さんありがとう)。
私は、聞こえるけど喋れない、立ち上がることも歩くこともできないし体も自由に動かせない、動かせるのは首から上と右手の指先だけ、という症状です。せっかく車椅子に座っても、座り直すことさえできません。
寝返りも打てません(だから床擦れ連発)。電動車椅子のレバーもテレビリモコンの操作もままなりません。嚥下不良もありますし、軽く握ったままの手のひらですからスプーンを持つこともできません。だから毎食、食事介助してもらってます。
通常食はもちろん不可能、食事は軟らか食という素材の影も形もない介護食です。味覚も90%以上喪失(コロナじゃない)しましたから、何を食べてるのかわかりません。飲み物はトロミ剤という増粘性多糖類の粉末を溶かしてトロミを付けたお茶に限定されます。
そうしなければむせるのです(わりと苦しい)。痒くても顔も掻けませんし、寄ってくる蚊を手で追い払うこともできません(蚊からしたらご馳走のカタマリ。刺し放題の飲み喰い放題。ねえ美味しい?)。