神社デートと 結ばれた二人

真由子の流星への想いが、深まるばかりの日々が続いていた。ある日、昼間からお風呂にのんびりと入っていると、突然、真由子の胸の内側から、メッセージが湧いてきた……。

(神社、神社……って、何だか強く感じる……)

それは、本当に不思議としか言いようがない感覚だった。真由子は内心、かなり驚きながらも、

(こ、これは、もしかして、流星くんと神社にお参りに来なさい……って天からのメッセージなの?……)

真由子は、自分自身でそう解釈した。

神社へ……という強烈なインスピレーションを受け取ったのだ。後からスピリチュアルの本を読むと、お風呂は身を浄めている場所なので、神様からのメッセージを受け取り易いと書いてあった。

真由子は、次の流星とのデートは、神社にお参りに行こう! そう決めた。外資系企業にITエンジニアとして就職した流星を連れてお参りするのは、真由子のお役目のような気がしてきたのだ。

真由子はすぐに流星にLINEを送り、了承を得た。

『5月の最初の土曜日の出張デートで、2人で神社にお参りに行かない? 就職したばかりの流星くんは、神様にこれからのお願いをしたら、きっと運気が良くなると思うよー』

『5月の第一土曜日ですか? ぜひ行きたいです。でも他のお客様から予約が入りそうなので、なるべく早く予約を押さえてください。お願いします』

『オッケー分かったよ。神社にお参りだから、流星くんはスーツで来て。スーツが無理なら、せめてジャケットを着てキチンとした格好でお参りに行くからねー』

真由子は、流星の会社が品川区なのでその中で神社を探した。そして流星のイメージが白蛇と湧いてくる真由子は、蛇神が祀られた神社を探し、品川区の蛇窪神社という場所を見つけた。

5月の最初の土曜日の昼、待ち合わせの五反田駅に真由子は紺色で裾が三角形のグレープリーツの開くワンピース、一方の流星は、黒のショートジャケットと黒いジーンズ、足元は流星お得意のショートブーツではなく、黒い革靴をキチンと履いてきていた。

「可愛いなぁ、今日の真由子さん」

会ってすぐ流星は、よそいきワンピース姿の真由子を、目を細めて褒めてくれた。

「まぁ、その感じの格好なら神様にお参りするのに、失礼にならないわね。行きましょう」

次回更新は12月28日(日)、20時の予定です。

 

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年下男子の可愛さが、たまらなく好きでしょうがない。コーヒーで火傷しかける幼さに、強烈に本能を刺激される。

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