本来の自分

「お母さん、よく笑うようになったね。明るくなった」

娘がそう言いました。

思えば、以前の私は笑うどころか、毎日怒ってばかりで、イライラして、うまくいかないことだらけで、常に不機嫌でした。たぶん、結婚前の私はこんなふうではなかったと思います。結婚生活の中で、日に日に積み重なってきた習慣・くせ。長い間の結婚生活で、恐ろしいことに、言葉遣いも行動も、夫に似てきている自分がいました。そんな自分に気がついていました。

25年も自分を出すことができず、子ども中心に生活がシフトしていくことは当然としても、その隣で協力するはずの夫が寄り添ってくれない、話もできないことで、どんどん自分が変わっていきました。良くない習慣が身についてしまった。自分の中でそれが当たり前になってしまっていたけれど、実は長年積み重なった習慣だったんだなぁと改めて思いました。

離婚して1年半、定期健康診断に行くたびにすべての数値が正常に戻ってきています。いままでどれほど無理をしてきたのだろう。どれほど自分を粗末に扱ってきたのだろう。自分の気持ちや身体がリセットされていくのを感じています。

本当の自分って、どんな感じだっただろう。日に日に本来の自分に戻れている気がします。面白いこと・楽しいことに笑い、失敗しても笑い飛ばす。みんなの笑顔に囲まれて、自分も自然と笑っている。こんな平凡な幸せを、いまは嚙みしめています。