小説 『あら、50歳独身いいかも!』 【第25回】 武 きき 離婚の危機!?――玄関を開けると、女性の靴が…? 寝室に向かい扉を開けるとそこには若い女性と夫の姿が… 【前回の記事を読む】明日は妻が来てくれる! 出張先でも会えることに喜んでいた夫、しかし酷く酔っぱらって帰ってしまい目が覚めると…心臓の音がうるさい。静まれ! どんな事があっても、美樹の手を離さない! ああ~、どうすればいい? 焦る。新幹線が遅く感じる。イライラする。家に着いた。美樹はいるだろうか。こわごわ玄関を開けた。美樹はスーツケースに荷物を詰めている。何をしているんだ!今日は、涼真さんのマン…
エッセイ 『Return Journey』 【第22回】 福井 研一 ALSになった俺に、「あなたを受け入れられる部署はない」…10年以上働き続けた俺に会社が下した言葉。 【前回記事を読む】ガシャーン! 天と地が逆さまに視界に映った。「派手に躓いたけど大丈夫か?」と聞かれて初めて、自分が躓いて転んだことに気づいた「邪魔だから、生きるな」私には、そうとしか聞こえなかった。その日休みだった私は、総務部に今後のことを相談するために、本社を訪れていた。総務担当は、私が入社した頃によく指導してくれた上司であった。接客するのが身体的に難しくなってきたため、事務仕事に回してくれ…