【前回の記事を読む】やるしかない!「インターネット不動産」で起業を決意した女性
第1章 不動産のお仕事
水前寺公園
水前寺公園の水は、熊本地震によって一時水嵩が減っていた時期がありました。今は元に戻りましたので、当時の影響はほとんどわかりません。
公園の池には鯉がたくさん泳いでいます。ぐるりと回りを歩いていると、珍しいものを発見しました。白いものが動いています。亀です。白い亀! なんだか幸せがやってきそうですよ〜。
不動産のホームページを作るときは、エリアを絞るのですが、絞り切れずに苦労しました。物件はどこにでもあるのに、それを絞ることは、仕事を狭くするようなものではないかなと。
今は情報が巷にあふれています。どこにでもありそうな内容では、すぐに埋もれてしまい、どこにいるのかさえわからなくなる……。特徴と言われても、長く経験して、築き上げた会社にあるものだから……私の経験値はまだまだ遠い雲の彼方だと……目の前が真っ暗になりそうです。
いつの間にか私は、ふらふらと水前寺公園に足を運んでいました。ここで何か考えよう!
水前寺公園は、熊本市内の中心部にある手入れの行き届いた公園です。なかにはお茶どころがありますので、物思いに耽りながら、お菓子とお抹茶をいただきます。池からは優しい風が吹いてきます。湖面に水鳥たちが泳いでいます。霞のかかった私の頭中にさわやかな風が吹いてきて、霞を少し和らげてくれます。
特徴を出すために、どうすればいいのかを考えることに、頭を使いました。ただ表現するだけでは、薄っぺらになってしまいそうです。私は物件自体に特徴を出せるよう考えました。つまり、一工夫された物件をつくることです。
そのために、物件の所有者であるオーナー様と密接にコミュニケーションを図り、アパート経営に関する考えを、一緒に思案していくことに時間をかけようと思いました。そんなことがふっとわいてきました。(神がおりてこられた?)そのように信じてみたい……。アイデアをいつも模索している身となれば……(ふふっ)。
不動産の仕事をしている私が一番良く知っていることと言えば、それはやはり近所のことになります。遠いところに住んでいる人には、決してわかりようもない地場の情報は財産です。毎日近所を行ったり来たり、何も変わらない日々ですが、そんな退屈かもしれない繰り返しの日常のなかに、小さな発見があり、もしかしたら新しい生活を始める人たちに大事な情報になるかもしれない!