翌日、疲れがどっと出てほぼ1週間、まともに眠っていなかったことで起きれない私を横目に、娘はテキパキと弟たちに指示を出し手続きを進めてくれた。いつの間にか、子供たちもこんなに頼りになったんだーと、3人の子供を与えてくれたダンナに感謝した。1ヵ月程で職場復帰。仕事に追われる日々だったが、仕事を終え家に帰る車中では、気を抜くとすぐに泣けた。春が来てもコロナ禍は変らず。寝たきりで入院中の母には面会できず…
[連載]59才 失くした物と得た物[コンテスト特集]
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エッセイ『59才 失くした物と得た物[コンテスト特集]』【最終回】有村 月
コロナ禍のわずか1年の間に夫と母を亡くした。ダンナの1周忌の命日に、大泣きしながら墓の手入れをしていると…
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エッセイ『59才 失くした物と得た物[コンテスト特集]』【第3回】有村 月
震える手で息子に連絡を入れ病院へ急いだものの「間に合わなかった―」最後にただ一声だけでも夫の声が聞きたかった…
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エッセイ『59才 失くした物と得た物[コンテスト特集]』【第2回】有村 月
「今週が山です。長くても2週間―」思いもよらない余命宣告に理解できずにいた私の背中を看護師長が無言でさすってくれ…
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エッセイ『59才 失くした物と得た物[コンテスト特集]』【新連載】有村 月
ダンナが死んだ―まさかの現実。「1度きりの人生、こんなんでいいの?」と熟年離婚は考えていたけれど…