GLO主催「“if ~もしもあの時~”コンテスト」

この度、ゴールドライフオンライン(以下「GLO」)主催の「“if ~もしもあの時~”コンテスト」(以下「本コンテスト」)において、受賞作品が決定いたしました。

今回は「“if ~もしもあの時~”コンテスト」と題して、”if”の世界にまつわる作品を募集いたしました。

「選ばなかった先の未来」、「もしこんな世界だったらというパラレルワールド」…
作者の空想や妄想がたくさん詰まった創造力豊かな作品が多く、ご応募いただいた全作品を大変興味深く拝読いたしました。

どれも細部までこだわり、想像を広げ、心をときめかせながらお書きいただいたことと存じます。
いずれも甲乙つけがたい作品でしたが、下記の通り選定いたしましたので、ここに発表いたします。

受賞作品

 

大賞
『さまよう記憶の行方』
著:夢崎秀弥

 

優秀賞
『分かたれる水面』

著:木南 木一

 

特別賞
該当なし

    

 

 

GLO編集部よりコメント

数多くの魅力的な作品が寄せられましたが、厳正な審査の結果、以下の作品を大賞および優秀賞として選定いたしました。

   

大賞:『さまよう記憶の行方』 著:夢崎秀弥 様

無精子症を告げられた男が挑む、危険な記憶移植実験——その先に待つ衝撃の真実とは!?

元IT技術者・柴田淳太は、記憶移植技術「シンクロ」の実験に参加する。離婚後の孤独、夫婦二人の人生、そして娘・心春との幸せな家庭——様々な「もしも」を体験するうち、現実と虚構の境界が揺らぎ始める。そして物語の終盤、読者の予想を裏切る衝撃の真実が…

多層構造の展開が見事で、何度も予想を裏切る構成力は圧巻! 記憶の真実性や幸福とは何かを問う深いテーマを、エンタメ性抜群のどんでん返しで魅せる手腕は本格派。ラストの余韻が胸に深く刺さる、読み応えのある空想心理ドラマです。

   

優秀賞:『分かたれる水面』 著:木南 木一 様

「守りたい」その想いが、彼女の笑顔を奪っていく——愛と支配の境界を描く、痛切な後悔の物語。
大学で出会った彼女はいつも笑顔を絶やさなかった。自分が彼女を「導いている」と信じた男は、些細な指示や提案を重ねていく。バターの置き場所、休日の過ごし方、子どもの話題——すべて「君のため」という善意のもとに…
善意が少しずつ相手を縛っていく過程の描写が見事で、 誰もがやってしまいそうな過ちだからこそ、胸に刺さります。後悔と共に生きる主人公の姿が切なく、深い余韻を残す作品です。

   

総評

「もしも」という小さな言葉には、無限の可能性が秘められています。今回お寄せいただいた作品は、選ばれなかった道や訪れなかった未来を、それぞれの視点で鮮やかに描き出してくださいました。どの作品も、丁寧に練り上げられたプロットと繊細な心理描写が光り、皆様の創作への情熱に深く感銘を受けました。
今回惜しくも受賞に至らなかった作品にも、それぞれに光る個性と魅力がありました。

  

あらためて、GLO主催「“if ~もしもあの時~”コンテスト」への応募、ありがとうございました。

 

大賞、優秀賞受賞作品につきましては、10月下旬から11月上旬の連載開始予定です。