そうこうするうち、午前の労働は終了し、お昼休憩じゃ。食事は綺麗な環境でできるものと安易に考えていたのじゃが、ビル内の小汚い部屋が用意されており、控室に使えとの旨が伝えてきてある。安住はどうするものか、気になってはいたものの、弁当を持参していたのじゃ。我輩は、今朝食べた残り物を持ってきたので、食欲旺盛な我輩は、午後のお仕事に負けんよう、胃に流し込んだ。「お主、その弁当、母上が作ってくれたのかの?」…
新着記事一覧
-
小説『我輩は清掃人じゃ』【第6回】ホモ・サピエンス
仲間に助けられて清掃業の初出勤は無事終了。疲れて帰るとドアの前に黒い物体!?
-
健康・暮らし・子育て『『幼学綱要』を読む』【第15回】河野 禎史
国賊を討伐することを志とした楠正行は決戦前に陛下のお顔を拝したいと望み涙を落とす
-
エッセイ『プレナイト』【第16回】天乃 神龕
次男にADHDの疑い。支援級との言葉だけで「あの次男、大丈夫?」との声を耳にし…
-
歴史・地理『私訳秘事作法「薬子の変」 』【第2回】花山 天女
神秘に閉ざされた奥御殿で繰り広げられる数々の描写は、一人の女性の手記のもの!?
-
エッセイ『Re:start』【第3回】森 亜美
自分ひとりで食べることすらできなくなった私。この姿を見た両親の気持ちを考えると…
-
小説『司法崩壊! ~刑務所が足りない!起訴できない!~』【第5回】利根川 尊徳
「警子のけいの字が警察の警って、よくそんな名前付けたよな」とつい口にしてしまった
-
小説『普通の男、浩狙われる!』【第5回】上山 照
男が狙う鍵付きブリーフケース…中を開けると百ドル札がびっしり入った封筒が!?
-
小説『春を呼ぶ少女』【第2回】桜小路 いをり
母に代わって役目を果たす彼女を、村の人々は「春を呼ぶ少女」と呼んだ
-
評論『フローベールの秘密』【第2回】瀬戸 和子
あなたが何かを表現したいと思って悪戦苦闘する時、思い出してほしい作家
-
小説『近づく果実 』【第15回】鈴木 寂静
デイケアで初めての交流。「趣味はない」という人が多いなか、晴美は立ち上がり…
-
小説『ラガーマン ジャッカル翔』【第15回】上山 照
銃撃事件の犯人はアラブ系らしい…。そう告げると二人は驚愕した表情になった
-
評論『東北大学処分粉砕闘争』【新連載】石井 恭平
若者には社会を自由に批判的に見ることができるという特権に吹き荒れた1960年代後半
-
小説『カトリーヌと囁き森』【第16回】智佳子 サガン
六十年前に姿を消した兄を探し続けた妹からの手紙に返事を出せない理由は…
-
小説『天命愛憐』【第7回】せと つづみ
「社会を変えれば、貧しい人たちは救われる」労働者の集会で…それって本当?
-
小説『ハロー、わたし!』【新連載】澤 幸希
クリスマスイブ。一緒に過ごす彼女もなく、予定のない僕に母親からある頼み事をされ…
-
小説『ヒミツのレクイエム』【第20回】氷満 圭一郎
自分は特別な使命を持っているんだ!…と友達に話したらヤバイ奴扱いされた…。
-
健康・暮らし・子育て『なぜあなたの痛みはがんばっても消えないのか?』【新連載】和田 由美
整形外科で痛みだけ取ってもらい「様子を見てね」と言われ、放置してしまうと・・・
-
小説『奥会津の人魚姫』【第18回】西田 理酉
死んだ娘に掛かっていた6000万円の保険金…。双子の片割れにはアリバイがあった。
-
小説『羊を食べ尽くした男 中国仏教衰微の日』【第17回】山亀 春久
「屋敷を守ってくれ」長安を離れるという主人。妻は着いていきたいと言うが…
-
小説『ホロス』【第5回】rim.
詩集「ホロス」より三篇