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整形外科で痛みだけ取ってもらい「様子を見てね」と言われ、放置してしまうと・・・
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私は助産師、歴三十五年。助産師は、戦前は「産婆」と言われていた職業だ。最近は、助産師と言った方がわかりやすく伝わるようになった。テレビドラマの影響力かもしれない。『コウノドリ』(鈴ノ木ユウの漫画、「… -
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【前回の記事を読む】クロマニヨン人は二代目地球人!? 惑星繁栄の知られざる経緯こういったルマニア文明の崩壊の後、再びシリウス人、オリオン人、アルデバラン人、ケンタウルス人、プレアデス人などがやって来… -
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翌日の午後になっても連絡すらなく、時が止まったような室内には寒さも空腹も存在しなかった。意を決して携帯電話を手に取ると、両手が小刻みに震え始めた。祈るような気持ちで発信ボタンを押す。電話はすぐに繋が… -
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ビジネス『人口減社会の資産運用』【第5回】山木戸 啓治11
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図7のように、共働き世帯の年金月額は、約27.8万円と推定しました。基礎年金を含む男性の老齢厚生年金の約16.9万円と、女性の基礎年金を含む老齢厚生年金の約10.9万円の合計額です。写真を拡大片働き… -
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お正月が過ぎ、仕事が忙しくなった私はみかどを手伝う機会がすっかり遠のいていました。桜の咲く頃だったと思います。たまたま、私が店にいると、テク坊がやってきました。相変わらず私に大声で話しかけてきました… -
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小さな町で起こった死亡事故。あれは本当に不慮の事故死だったのだろうか?
この日の長山町は、普段には珍しいくらい、蒸し暑くてとても寝苦しい夜だった。なかなか寝付けなかった鍛冶内だったが、乙音が置いていってくれたとっくりの酒を飲んで、寝床に横になってあれこれ考えているうちに… -
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【一覧表】生年月日で自分と子供のタイプをチェック!
まずは、ご自身の生まれた年と月を見ます。次にあてはまる数字に生まれた日を足します。そして、一桁の数字が、あなたのタイプになります。【注目記事】JALの機内で“ありがとう”という日本人はまずいない例)… -
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【前回の記事を読む】公式の資料も口を閉ざす「法隆寺大火災」…その裏に一体何が? 1 再建・非再建の論争修学旅行などを通じて人々に広く知られた法隆寺は、二つの大きな建物群に分けられます。世界最古の木造… -
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三ノ二 手術とその後妹は仕事にも一生懸命で、遅く帰るとわかっている日は、私も実家へ行っていました。妹は休みの日も活動を広げていき、親子で短いマラソン大会にも参加していました。がん克服のイベントだった…
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社長の前での大失態。そして呼び出し。もしかすると会社をクビになるかもしれない…
社長を長らく務め、現在は会長として世界的な企業の経営者として日本のみならず世界のビジネス界をも牽引していた。従来からの音響と映像の事業に留まらず、コンパクト・ディスクやゲーム機の開発に加えて、映画、… -
小説『不倫された側』【第11回】及川 夢8
妻の不倫相手を問い詰め、別れさせたのに…。今度は妻からの恐ろしい逆襲が始まった!
トシカツが享子に送った疑惑のメールから2日後、トシカツはいつものように仕事が終わって寂しいアパートに帰る。玄関開けたら2分でビール。いつもの半額弁当をつまみにビールを呑みながら、テレビで『ネプリーグ… -
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「いつも心に太陽を持ちなさい」華やかな生活から一変…運命を呪う息子に母の言葉
夕陽が七里ヶ浜の海辺を茜色に染める景色に魅せられる。校務を終えて鎌倉電鉄に乗る頃には乗客もまばらで人気も少なくなる。渉太郎にとって鎌倉駅に向かう束の間が心の安らぐときである。夕陽が水平線に吸い込まれ… -
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伊那谷に移住して5年目の冬。病気で下半身に障害が残った妻とともに生きる
『墓を作るなら本を残せ』その言葉がずっと心に引っかかっていました。出版社のオンライン説明会でその言葉を聞いた時から、これまで想像もしていなかった世界が少しずつ開かれていくような感覚がありました。そこ… -
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妻に会える、解決に近づくと信じて調停室のドアを開けると…「面会拒否を希望です」
トシカツの思いは一つ。享子とヨリを戻したい、何もなかったように、またみんなで家族をしたい。しかし運命か? バイオリズムか? 大殺界か? トシカツのやること為すこと、ことごとく裏目に出る。浮気調査とか… -
小説『八事の町にもやさしい雪は降るのだ』【第3回】宮野入 羅針12
「生活保護受けてるんでしょ? お父さん、何やってるの?」と同級生たちにからかわれ…
そんな毎日が続く六年生の夏休み、芽衣おばさんが失踪する。おじさんの暴力に耐えきれなくなり、沙耶伽を残していなくなってしまったのだ。おばさんがいないと店が回らない。おじさんは芽衣おばさんの行方を捜した… -
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芽衣おばさんの身体に青あざが絶える日がなく、綺麗だった白い前歯も欠けてしまった
少年時代の僕には二人の母親がいて、同い年の妹がいた。芽衣おばさんは笑顔が絶えないとても明るい人だった。笑うと白い歯並びがチャーミングで、子供の僕から見ても魅力的な女性だった。そんなよく笑う母親とは対… -
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日焼けした顔はしわが深くなった気もするが、変わっていない。冷やかすように孝介を眺めて、笑いながら言った。「遠くから見つけたんだけどさ、声かけにくかったよ。どうすべえって。すっかり都会もんになっちまっ… -
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話をしている間、青山議員に失礼に受け止められることのないよう十分に配慮しながら、部屋の中に視線を巡らせた。部屋の真ん中には、派閥領袖の大きな写真が飾られていた。他には書籍や書類が山積みにされ、驚いた… -
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ずらりと並んだ面会室の一室に、連行された。初めての面会は、30分間だった。その後の面会時間は、取り調べとの時間調整や拘置所の都合により、20分であったり15分であったりすることもあった。面会者がきち… -
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小説『天命愛憐』【第6回】せと つづみ20
入院中に訪れた怪しげな記者。警察官の友人に訪ねると「関わらない方がいいよ」
跡地の一角には献花台が設けられていて、百合、凌霄花(のうぜんかずら)、竜胆(りんどう)、紫苑(しおん)などの花がたくさん供えられ、秋の光に照らされていた。わたしと敬明は万寿菊(まんじゅぎく)を供え、…