そんなある夜、心配で寝付かれなかった母は、そっと兄弟の座敷へ訪れた。「もう寝ただろうか」と、廊下から様子を窺うと、何やら話し声が聞こえて、ハッと耳をそばだてた。「工藤」「仇」「祐経」という言葉が、切れ切れに聞こえてくるではないか。兄弟はいつも必ず一つの床の中で寝ていたが、この時も、二人は一つの布団をかぶって、その中で相談していたのである。遅くまでの密談。そうと意識していなかったが、熱中して声が高…
小説
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『犬の三楽斎』【第12回】上泉 護
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『ラーゴ 』【新連載】そのこ+W
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