【前回の記事を読む】彼は車内で絶望した――元カノの家が近くなるほど心臓が脈打ち、これから訪れる現実を想像すると、吐き気がしてきて……「飴舐める?」ふいにかけられた声に、横を見ると、並んで座る明里さんがカバンから飴を取り出している。「ちょっと楽になるよ」「ありがとう」明里さんがくれた飴はいちご味だった。口に入れると、ほのかないちごの甘味と酸味がちょうどいい具合に広がる。舌の上を転がる飴は、歯に当た…
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小説『僕が奪ったきみの時間は』【第26回】小西 一誠
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